SUGAR CANE / Lot No. SC42021 / 14.25oz. DENIM “2021 MODEL” (SLIM TAPERED)

TEXT: シュガーケーン 企画総括 福富雄一 (YUICHI FUKUTOMI)

 

 

SUGAR CANE(シュガーケーン)では、コンセプトの異なるいくつかのレーベルを展開している。そのなかでも STANDARD DENIM(スタンダードデニム)シリーズ は、デニムブランドであるシュガーケーンを象徴するレーベル。単にヴィンテージジーンズにみられる外観上のディテールのみを踏襲するのではなく、糸の紡績にはじまり、染色、織り、縫製まで全行程にこだわってヴィンテージを復刻。多くの人々に愛用され、時代に左右されない定番として長年作り続けられる「スタンダードなジーンズ」を生み出している。

 

STANDARD DENIM シリーズは2002年に Lot No. SC41947、通称「1947モデル」からスタート。ブランドの代表作として20年間作り続けられてきたこのジーンズを筆頭に、シルエットの異なるモデルや、同じくヴィンテージをベースとしたデニムジャケットなどをリリースしてきた。

 

そして今季、STANDARD DENIM に新たに加わる Lot No. SC42021 は、本シリーズ初のスリムテーパードシルエット。これまでにラインナップされているスリムストレートのモデルとは異なる細身のシルエットとなっており、既存の型紙のアレンジではなくゼロから新規の型紙を起こしている。そこで、ここでは新作 SC42021 の特徴を紹介しつつ、定番ジーンズとのシルエットを比較してみたいと思う。

 

 

Sugar Cane has analyzed the authentic vintage denim products and paid the closed attention to the entire process of reproducing those vintage products, such as spinning, weaving, dyeing and stitching. Accordingly, our denim products have been loved and appreciated by many people across the world for a long period of time, establishing the status as timeless classic pieces.

 

The Sugar Cane’s classic vintage denim line, so called “Standard Denim Series” has started back in 2002 with lot SC41947, wildly known as just “1947”, and released several types of vintage-inspired jeans and denim jackets since then. In 2021 the newest model to be included in Standard Denim family is SC42021, which is Sugar Cane’s first “tapered” slim jeans that is slightly different from our “straight” slim jeans such as Lot 2009 and 2014. Let’s see how SC42021 differs from other models.  

 

 

 

 

シュガーケーンの定番ジーンズはフラッシャー(紙ラベル)の色で「シルエット」と「生地のオンス」が異なる。まずは写真左端から。赤色のラベルの Lot No. SC41947、通称「1947モデル」は、1940年代後半のヴィンテージジーンズをベースとしたゆとりのあるレギュラーストレート。生地も旧式の力織機でヴィンテージ同様に織り上げた14.25オンスのデニムを使用している。

 

細身のストレートシルエットの要望に応えてリリースした青色のラベルの Lot No. SC42009、通称「TYPE-II」は股上もやや浅め。各部のディテールは1947モデルを踏襲しているが、細身のシルエットに合わせて生地は12オンスのセルビッジデニムを使用している。「TYPE-III」と名付けられたワインレッド色のラベルの Lot No. SC42014 は、さらに細身にアップデートしたスリムストレートのシルエット。ただし、股上は SC42009 よりも深い。こちらもシャトル織機で織り上げた12オンスデニムを使用しており、細身の定番ジーンズとして人気を博している。

 

そして写真右端が、今季の新作である Lot No. SC42021。ラベルはブラックでシルエットはスリムテーパード。上記のいずれとも異なる細身のシルエットだが、最大の違いは生地の厚さ。SC42009 SC42014 は履き心地を考慮して12オンスのデニムを使用していたが、この SC42021 には SC41947 と同じ14.25オンスのデニムを採用しており、大腿部のヒゲや膝裏の蜂の巣状のアタリなど、ライトオンスのデニムとは一線を画すエイジングに期待できる。

 

 

SC41947, as 1947, (the leftmost) features regular straight leg with generous silhouette. Literally this model was inspired by the 5-pocket jeans produced in 1947. Made of the original 14.25 oz. selvage denim woven by the vintage shuttle loom.

 

SC42009, named as Type-II, (2nd from the left) is the model debuted in 2009, featuring straight slimmer fit and lower rise than 1947, using the original 12 oz selvage denim woven by the vintage shuttle loom. Type-III, SC42014 has bit simmer leg than the above-mentioned type-II but still straight fit. The rise is higher than the type-II. Made of the same 12 oz. denim as the type-II.

 

The new SC42021 (the rightmost) has also slim leg but tapered considerably from knee to bottom. It is one of the most distinctive differences among the other Sugar Cane’s slim jeans. Another obvious difference is denim fabric used, which is the same 14.25 oz selvage denim as the 1947 model that is well-reputed for its beautiful patina that is created after several years of wearing.

 

SC42021 has narrower leg opening than any other models and higher rise than SC42014. Also, another feature is that leg length of the jeans can be chosen 30 or 32 inch according to your preference. As this is made of the same 14.25 oz selvage denim as SC41947 model can be defined as tapered slim version of the 1947.  

 

 

 

 

ともに細身のモデルである Lot No. SC42014(定番モデル) Lot No. SC42021(新モデル)を比較した場合、SC42021 の方が股上はやや深め。膝から裾にかけてのテーパードが強いので、裾巾は SC42021 の方が細い。

 

生地もそれぞれ異なり、SC42021 の生地は SC41947 と同じ14.25オンスデニム。ストレッチデニムなどではなく旧式の力織機で織り上げたコットン100%のセルビッジ付きデニムなので、ヴィンテージジーンズ同様の色落ちを楽しめる。これまで多くのリクエストがあった14.25オンスのスリムテーパードジーンズがついに登場した。

 

 

 

SUGAR CANE “STANDARD DENIM”

Lot No. SC42021 / 14.25oz. DENIM “2021 MODEL” (SLIM TAPERED)

 

waist : W28-34, 36, 38

length : L30) Length 30, L32) Length 32

¥15,800 + tax

2021年1月15日発売 (レングス32は1月下旬発売予定)

 

 

 

 

この Lot No. SC42021 は裾に向かって細くなるテーパードシルエットのため、体型に合わせて選べるようレングスは30インチと32インチの2種類を用意。短靴やスニーカーとの相性が良く、ブーツであればエンジニアブーツやペコスブーツなどのシャフトが太いタイプよりも、レースアップなどシャフトの細いブーツに合わせていただきたい。細身のジーンズを好む方はもちろん、大きめのウエストサイズでヒザ巾や裾巾が気になっていた方にもおすすめしたい一本。

 

 

 

 

各部のディテールは1940年代後半のヴィンテージジーンズにみられる魅力を余すところなく再現したシュガーケーン「1947モデル」をベースとしている。フロントはボタンフライ。ヴィンテージに倣い、オリジナル刻印入りの鉄製ボタンを使用している。コインポケット口の端にはセルビッジを配し、打ち抜き式の銅製リベットで補強。

 

 

 

 

鹿革製のパッチはウエストベルトの上部にステッチをかける際、ベルトループと共に縫い付けられる。また規格が未統一の時代に作られたヴィンテージ同様、縫製には色と太さの異なる数十種類の綿糸を各所で使い分けている。外側からは見えないが内側から確認できるヒップポケットのコンシールリベット(隠しリベット)。剥き出しの状態のリベットでは馬の鞍などを傷つけてしまうおそれがあることから、1937年より採用されたディテール。

 

 

 

 

着用時に負荷のかかる小股部分のステッチには太番手の綿糸を使用。生地が集まる厚い部分に補強のカンヌキ(バータック)が入れられている。ポケットの袋地のカドの部分はカーブ仕上げ。アウトシームの縫い代端にはセルビッジを使用しており、裾上げステッチの内側はチェーンステッチになっている。

 

 

 

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Lot No. SC42021 / 14.25oz. DENIM “2021 MODEL” (SLIM TAPERED) 商品ページ

 

※ 2021年1月15日より、レングス30の先行販売を開始いたします。レングス32につきましては1月下旬の発売を予定しております。オンランストアの商品ページから事前に「再入荷お知らせメール」の申し込みをしていただきますと、レングス32の販売開始時に自動配信メールでお知らせいたします。